学生時代力を入れたことって、頑張ったことを詳しく書けばいいの?
アルバイトくらいしかやっていないから、書けない…。
そんなふうにモヤっと考えている方が、少しでもスッキリしていただけるよう解説していきます。
この記事はこんな人向け
- ガクチカの書き方が分からない
- 頑張ったことが思いつかない
- 自分の書いた内容に自信がない
結論
「社会でも活かせる自分の成長や学びを書く」
「3つの要素を入れる」
- 大変だったこと
- 乗り越えた成果
- 学び
「学生時代力を入れたこと」略して「ガクチカ」は、自己PRと同様、就職活動においては必ず聞かれることです。
ガクチカは、「すごいことをしたか自慢」ではありません。
読み手に、「どのような経験をして、そこから何を学びとったか」が伝えることが目的です。
第三者に自分の経験をいかに伝えるかがポイントとなります。
これを踏まえて、ガクチカの書き方を詳しく見ていきましょう。
採用側は何を知りたいのか
仕事は常に、提供者側の視点・姿勢を意識することが大切です。
相手のニーズを捉え、そこに向けて発信することで、相手との信頼関係に結びつきます。
では、採用側はガクチカから何を知りたいのでしょうか。
- 「あなたはウチの会社に入ったら、どのような頑張りをしてくれますか?」
- 「あなたがエネルギーをかけるポイントはどこにありますか?」
採用側は全ての項目において、あなたがその会社で活躍している姿を想像できるかどうかを見ています。
あなたが学生時代に力を入れたことから、職場でどのような頑張りをしてくれるのか、また、学生時代の経験を通して学んだことをどう応用させるのかを知るための質問ということになります。
- 「あなたはウチの会社に入ったら、どのような頑張りをしてくれますか?」
頑張りは色々な種類があります。
高い目標に向かって諦めず達成していったのか
色々な壁があったが、粘り強く取り組んだのか
周りを巻き込んで、チームで協力しあったのか
課題を発見し、解決に向けて試行錯誤したのか
ガクチカで書こうと思っているエピソードは、どのような頑張りなのかを意識して書くと読み手にも伝わりやすくなります。
2.「あなたがエネルギーをかけるポイントはどこにありますか?」
「力を入れたこと」は、「自分の労力を費やす価値があったこと」という見方もできます。
そこから見えてくることは以下のことになります。
- 価値観はなにか
- どこにやりがいを感じるのか
- どのような能力を習得したのか
力を入れた(頑張った)こととは、それにより一定の成果があったことです。
頑張ったのに何の成果も得られたなかったことであれば「辛い思い出」になりますよね。
ガクチカを書くことは、自己分析にもつながりますので、ぜひじっくり内容を検討しながら作っていくようにしましょう。
頑張ったことを探すには
「頑張ったことが思い当たらない」
と不安になる方もいるかもしれません。
そんな時は次の方法で探してみてください。
- 大学時代の中で時間とお金を割いたものをリストアップする
- それぞれのカテゴリー別で頑張ったことを挙げる
就活のハウツー本などを見ると、見本となるエピソードが「大会で優勝した」など、自慢できる実績となっていることが多いです。
それを見た就活生は「自分にはそんな経験がない・・・。」と思ってしまい、自分のエントリーシートが書けなくなってしまいます。
前述の採用側が知りたいポイントのとおり、そこに対して怯む必要はないことがお分かりいただけると思います。
大切なのは、自分自身が「頑張った」と思えることです。
周りと比較する必要はありません。
では、2つの方法をそれぞれ解説していきます。
- 大学時代の中で時間とお金を割いたものをリストアップする
時間とお金を割くということは、その行為に対してある程度の価値を置いていることになります。
今まで継続して時間を割いていることは何か、アルバイト代を何に使っているのか、一度棚卸しをしてみると良いでしょう。
2.それぞれのカテゴリー別で頑張ったことを挙げる
大きな範囲で考えると、なかなか出てこない場合に有効な方法です。
カテゴリー別とは、時系列か活動別で見てみると良いです。
時系列とは、大学1年生の時、2年生の時、というように、その期間内で一番力を入れたことは何かを思い出してみる方法。
活動別とは、アルバイト、サークル、学業、趣味など、それぞれの場面で頑張ったことは何かを考えてみる方法です。
それでも見つからない!という方は、個別にご相談ください。
書き方のポイント
ガクチカの大まかな書き方は以下のようになります。
- 何に力をいれたのか
- 何が大変だったのか
- どう乗り越えたのか(結果)
- そこから何を学んだのか
1.何に力を入れたのか
自己PRと同様、冒頭部分はできる限り簡潔な表現にしてください。
読み手は、この出だしの部分で、どこにポイントを置いて読むべきかを把握します。
そのため、冒頭部分の情報量が多すぎると「何が言いたいんだろう?」と懐疑的な印象を持ってしまい、その後の文章もすんなり入ってきません。
ここは、一言で言い切るようにしてください。
例
×「私が学生時代に力を入れたことは、割烹料理店のアルバイトでお客様にプラスアルファの接客をして、リピート率を上げたことです。」
〇「アルバイトです。特にリピート率の向上に力を入れました。」
「学生時代に力を入れたこと」を聞かれていますので、冒頭部分に敢えて入れる必要はありません。
これを入れることで15字が使われてしまいます。
エントリーシートは文字制限が設けられていることが多いため、極力必要のない表現は省略するようにしましょう。
2.何が大変だったのか
力を入れたことは、見方を変えれば「力を入れなければならなかったこと」です。
この部分がエピソードの軸になりますので、しっかり具体的に書くようにしましょう。
ポイントは客観的な情報と、感情的な表現です。
例文の「アルバイト先のリピート率向上に尽力した」エピソードであれば、リピート客を増やすためにどのような困難があったのか、状況の説明(例えばスタッフの意識がどうだったのか、どのような試行錯誤があったのか等)を交えると良いです。
感情的な表現とは、どのような思いでそれに取り組んだのか、という部分です。
例えば「コロナの影響で落ち込んでしまった売上を、どうにかして向上させていきたいと思い、アルバイトとして出来ることを考えた。」
3.どう乗り越えたのか(結果)
ここは、事実としての具体的な成果(できれば数字)を書きます。
元々何パーセントくらいのリピート率をどのくらい上げたか、数字を入れることができます。
もしそのようなデータがなければ、肌感覚でも構いませんので、取り組み前後の変化を記述するようにしてください。
例えば、「以前は注文時にスタッフの名前を呼ばれることは全くなかったが、現在では名前を呼んでいただけるお客様が3割程度になった」などです。
4.そこから何を学んだのか
エピソードの成果で終わってしまうと、読み手の共感を得られません。
採用側の知りたいことを意識して、その経験が社会(会社)でどのように応用できるかをアピールしましょう。
頑張ったということは、そこから得たものがあるはずです。
例えば、アルバイトでリピート率を上げるためにお客様のニーズを引き出し、満足度を上げたのであれば、それを通して「信頼関係を築くためには、相手に寄り添い、先回りできる行動が大切であることを学んだ」ことが最終結論としてアピールできると思います。
そうすると、採用側は「ウチの会社でも、お客様の話をしっかり聞いて迅速な対応をしてくれそうだな。」と思ってくれます。
まとめ
ガクチカは、「学生時代に力を入れたこと」ですので、学生時代=大学入学から現在までの間で力を入れたことを書く必要があります。
ポイントは、大変だったことと成果、そこからの学び の3つの要素を入れることです。
「アルバイトは書かないほうが良い」という説も聞きますが、私はそんなことはないと思います。
繰り返しになりますが、一番大切なことは、あなたが本当に頑張ったと思えることを書くことです。
採用官はプロです。
本心でないことは見抜かれますが、本心は必ず伝わります。
今回は就活の王道であるガクチカについて詳しく解説しました。
自己PRとの違いや大枠についての解説はこちらの記事をご参考ください。
就職活動は社会人になるためのトレーニングです。
今日は今日のベストを尽くしましょう!
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