エントリーシートがやっと通って、面接の準備をしても
本番の受け答えに手ごたえがないと感じることはありませんか。
もしくは、トラウマになりそうな面接の経験が苦手意識に
拍車をかけているようなことはありませんか。
本番の面接では、自分を客観視することもできませんし
面接官の本音を聞ける機会もほぼありません。
なぜ自分が面接に落ちてしまったのか?
なぜ自分が面接に通ったのか?
本当の原因は突き止めにくいですが、一つ一つの面接の経験を元に
面接の受け答えのスキルアップをすることは可能です。
面接の質を高める方法はただ一つ、
質問と答えの振り返りをして、全てにおいて改善回答を用意すること。
この記事では、どのようにしていくと良いのかを詳しく解説していきます。
この記事はこんな人向け
- 毎回面接の同じところで答えに詰まってしまう。
- 何度面接を経験しても上達しない。
- 面接の苦手意識が払しょくしない。
結論
全て自分の回答をチェックし、どう答えるべきだったかをアップデートする。
面接中は受け答えに一生懸命なため、客観的に自分を見ることができません。
緊張もしているため、質問内容の意図が何かを瞬時に見極めることも難しいです。
面接が終わったら、記憶が新鮮なうちにすぐ、質問された内容と
それに対する自分の答えを記録するようにしてください。
オンライン面接の場合は、ログアウトしたらまず始めに
上記のことに取り掛かるようにしてください。
どう答えるべきだったかのアップデートは、すぐには取り掛からず
少し時間をおいて、自分が落ち着いたら始めるようにしましょう。
対面面接の場合は、帰路の電車の中など、帰宅する前に記録しておくと良いです。
ここで大切なのは、質疑応答の流れです。
どのような回答をしたら、次にどのような質問が来たのかを知るためです。
あなたの回答を受けて次の質問が来ることが多いため
その質問で面接官があなたの回答をどう評価しているのかが分かります。
そうすることで、次の面接への改善点や対策がしやすくなります。
会話の流れを文字にして確認すると、自分の回答を
とても客観的に見ることが出来ます。
振り返るべき3つのこと
面接の質を上げるために振り返ることは以下の3つです。
① 面接官から何を聞かれたか(質問)
② 自分はどう答えたか(回答)
③ どう答えるべきだったか(改善案)
多くの就活生を見ていると、①を記録している学生は大半います。
②を記録している学生は3~4割います。
しかし、③を実践している学生はほとんどいません。
面接の回数が増えると、受け答えに慣れてきますが
③をしているか否かで、面接スキルの上達は圧倒的な差が出ます。
受け答えに慣れることと、面接官の心をつかむ受け答えが出来ることは全く違います。
振り返りの3段階を実践し、面接突破率を向上していきましょう。
それぞれに振り返る方法ですが、①と②はできる限り
正確に記録するようにしてください。
どのような言葉を使い、どう話したのかを一言一句正確に書き起こすと良いです。
オンライン面接の場合は、禁止されていなければ会話を録音するのも方法の一つです。
ただし録音データの取り扱いには十分に注意をしましょう。
(自分自身の振り返り目的以外の利用はしないようにしてください。)
「こんな感じで答えた」では、改善策も曖昧になってしまいますし
次回の面接でも同じような答えになってしまいます。
また、正確に文字にすると、質問に対する整合性や
具体性があるかどうかの確認ができます。
- 質問に対しての回答が的確であったか。
- 前後の質問から、面接官が興味を持ったことは何だったか。
- 反応が悪い回答や、伝えられなかった回答は何か。
上記のようなポイントを①と②を合わせてチェックするようにしましょう。
また、③については可能な限り全ての質問に対して作成すると良いです。
答える内容で改善できるところはどこか。
答え方で改善できるところはどこか。
他にどのような回答が考えられるか。
加えて、もし他に聞かれることがあるとすれば
どのような質問が考えられるかも準備すると良いでしょう。
③を想定、対策、準備することで、もしその質問が次に聞かれなくても
面接の対応スキルは確実に向上していきます。
面接の会話の流れを客観視し、質問を予測して準備することで
想定外の質問に対しても焦ることなく対応することが出来るようになります。
改善が必要な回答例
振り返りの方法は分かったけど
実際にどう改善したら良いのか分からない!
そんな場合にイメージができるよう
具体例を挙げて解説します。
<例>
面接官「志望動機をお話ください。」
学生「私の就職活動の軸は、身近な生活に寄り添い、人々に笑顔を届けたいというものです。
その考えに至った背景として・・・(自分の経験談)・・・があります。
御社の説明会に参加させていただいた際に、【多くの人に笑顔を届ける】という企業理念に共感したため、御社を志望いたします。」
面接官「当社のどのような事業内容に興味をお持ちですか?」
さて、この例題を見て、回答内容で改善ができる点や問題点はどこでしょうか。
また、面接官の次の質問は、どのような意図(反応)なのでしょうか。
エントリーシートの構成と面接の受け答えの構成は同様です。
出だしは極力簡潔な一言で結論を述べるようにしましょう。
この例では、面接官は「志望動機」を聞いていますが、
学生の第一声は「就職活動の軸」を答えています。
(就職活動の軸についても曖昧な部分が多いですよね。)
次に就職活動の軸に至った経緯を話しています。
これも志望動機とはあまり関係のないことです。
背景や経緯は、面接官から聞かれたら答えれば良い内容です。
最後の部分が志望動機にはなりますが、「企業理念に共感した」という
一点のみが応募の理由だということになってしまいます。
例題は就活の軸の背景の部分を省略していますが、
最後の志望動機に行きつくまでのボリュームのほうが
圧倒的に多くなってしまうと、志望動機としては成り立ちません。
聞いている面接官にとっては、「なぜウチの会社なのか」の理由が薄い、
イコール志望度が低い、と判断する要素になってしまいます。
また、ここで企業理念を志望動機に挙げましたが
企業理念については取り扱いに注意をしてください。
会社によって、企業理念は大切にしている会社と、
それほどでもない会社に分かれるからです。
もし後者の場合は、志望動機に企業理念を理由にすると、
共感してもらえない可能性があります。
志望動機については別記事をご参照ください。
続いて、面接官が回答に対する次の質問内容から
どのようなことが分かるでしょうか。
「事業内容で興味がある点はどこか」を聞いています。
志望動機を述べた後にこのような質問が続いた場合は
志望動機が曖昧だと判断したため、更に掘り下げるための質問をしたことになります。
このため、志望動機を改善すべきということが分かります。
企業理念に加えて、実際にその企業が取り組んでいる事業の
どのような点に興味を持ち、その理由は何か、などを盛り込んだ改善が必要です。
以上の流れから、改善点は以下のようなことが挙げられます。
1.冒頭で志望動機を一言で話す
2.自分の経験談や就活の軸は、その後で聞かれたら話す
(始めの回答では話さない)
3.事業内容(会社の本業)で興味のある点を話す
特に面接官が自分の回答に対して更に深掘りしてくる場合は以下の2つが目的です。
- 回答内容に興味を持った場合
- 回答内容が具体的でない場合
1の場合は、他企業でも興味を持っていただける可能性がありますので
積極的にそのエピソードを活用しましょう。
2の場合は、回答に改善余地があるということです。
事例や具体的な表現を使い、内容を改善していきましょう。
まとめ
エントリーシートは時間を取って提出までに何度も改善ができますが
面接はその場限りの勝負です。
「場数を踏めば何とかなる」は非効率です。
その間に良いご縁も逃してしまうこともあります。
また、実際の面接で聞かれたことは、次の面接や
他の面接でも聞かれる可能性が高いです。
面接内容を冷静に見つめ直すことで、自身の課題や
面接官の意図などを掴むことにも繋がります。
面接の時期は特に忙しく、一つ一つに時間をかけていることが
難しくなる場合があります。
しかし、面接後の30分から一時間は確保し、ぜひ振り返りをしてみてください。
日々の積み重ねが、数週間後のあなたを必ず助けてくれます。
就職活動は社会人になるためのトレーニングです。
今日は今日のベストを尽くしましょう!
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