自己PRってどう書くの?
自分をアピールすればいいの?
そんなこと、書いたことないし。
大学の推薦入試の時にやったことと同じような感じで作ればいいか。
そんなふうにモヤっと考えている方が、少しでもスッキリしていただけるよう解説していきます。
この記事はこんな人向け
- 自己PRの書き方が分からない
- そろそろエントリーシートを書かなくちゃ!と焦っている
- 自分の書いた自己PRに自信がない
結論
「自分の強みを発揮し、何かの役に立った事例を書くこと」
「自己PR」は良く聞く言葉かもしれませんが、そもそも自己PRの「PR」って
どんな意味があるのか、ご存知でしょうか。
Public Relationsの頭文字を取ってPRです。
直訳すると「公の関係性」。
自己PRは「応募先にとってもメリットになる自分の強み」を書く必要があります。
上記を踏まえて、自己PR作成の方法を見ていきましょう。
採用側は何を知りたいのか
これは、就職活動をはじめとするこれからすべての場面において必要な視点です。
提供者側の視点になって物事を考えることを常に念頭に置きながら進めていくと良いでしょう。
では、採用側は自己PRからあなたの何が知りたいのでしょうか。
「ウチがあなたを採用するメリットは何ですか?」
これが、隠れた本当の問いです。
新卒の採用活動は「疑う採用」と言われています。
中途採用と異なり、仕事の経験や実績がまだないため
採用後の活躍のイメージがつきにくいからです。
そのため、採用側は過去のあなたの実績から推測するしかないわけです。
このような採用側の事情を理解した上で、自分自身のPRをすることができれば
相手に伝わりやすい自己PRが作成できるようになります。
文章の表現についても、同世代にしか通じない用語や
大学内の専門用語などは避ける必要があります。
また、自己PRは自分自身のことを書くため、どうしても主観になりがちです。
自己PRを書いたら、主観表現はないかを必ず確認するようにしましょう。
主観表現かどうかは、以下のポイントで確認するようにしてください。
・自分が感じたことばかり書いていないか
・全くの他人が読んでも共感してもらえるか
・したことの羅列になっていないか
自己PRは「自分の強みが採用側にとってもメリットであること」が条件です。
あなたの自己PRを読んだ相手が次のように思ってくれればOKです。
〇〇さんは、ウチの会社に入ったら、そんな風に活躍してくれるんだね!
自分の強みを探すには
自分自身のアピールする強みがすでに決まっているという方は
その強みを発揮したエピソードを書き進めてください。
強みが見つからないという方は以下の方法から自分に合った探し方をすると良いかと思います。
- 周りの友人や家族に自分の強みを聞いてみる
- 昔から何度も褒められたことは何かを思い出してみる
- 社会人基礎力の12の能力要素から選ぶ
周りの人から聞き出す方法の場合は、「どうしてそう思ったのか」という
根拠や事例も併せて聞くようにしましょう。
自分自身の強みは、意外と自覚がないことが多いです。
自分としては当たり前(普通)にやっていることが、周りからすると
すごいことに見えることって実はたくさんあるのです。
そのため、強みだけ言われても、「そうかなあ」と思って認めない(納得しない)と
自己の強みにはなりません。
相手がそう感じた理由や場面を説明してもらうことで
自分自身の中に強みとして受け入れることができます。
また、社会人基礎力の能力要素からピックアップすることもおススメします。
採用側は、この社会人基礎力をベースとして、どの能力要素があるのかを確認するために
応募書類や面接の質問を設定している場合が多いからです。
社会人基礎力については、多くのサイトで知ることができますので、ここでの説明は省略します。
まず社会人基礎力を知る必要がある方は、経済産業省のページをご覧ください。
書き方のポイント
自己PRの大まかな流れは以下のようになります。
- 強みは何か
- 強みを発揮した事例
- ②の成果
- 締めくくり
1.強みは何か
まず冒頭部分はできる限り簡潔な表現にしてください。
読み手は、この出だしの部分で、どこにポイントを置いて読むべきかを把握します。
そのため、冒頭部分の情報量が多すぎると「何が言いたいんだろう?」と懐疑的な印象を持ってしまい
その後の文章もすんなり入ってきません。
ここは一言で言い切るようにしてください。
<例>
×「私の強みは、やると決めたことに対して計画を立てて、
最後まで諦めず粘り強くやり切ることです。」
〇「私の強みは実行力です。」
前者の文章は、「やると決めたこと」「計画性」「粘り強さ」の3つの情報が入っており
どこにアピールポイントがあるか、読み手が迷ってしまいます。
会ったことがない(関係構築ができていない)採用者に対して訴える際は
訴求ポイントをシンプルにすることが大切です。
2.強みを発揮した事例
ここが客観表現をする箇所です。
先ほどの「実行力」を例にして、それを発揮したエピソードを1つ挙げます。
実行力は「目的を設定し、確実に行動する力」と定義されていますので
これに当てはめながら書いていきます。
- どんな目的をどう設定したか
- 確実に行動するため、どのような工夫をしたか
- どのような困難・障害があり、どのように取り組んだか
この際、エピソードの中に客観的な数値を入れることができないかを検討しましょう。
例えば、期間、人数、回数、規模、確率などです。
「何度も挑戦した」⇒「挑戦は10回以上に及んだ」
「様々な人と交流した」⇒「10代から70代の年代の方と交流した」
「合格は簡単ではなかった」⇒「合格率30%の試験に合格した」
客観表現を入れることができたら、次は情景描写です。
情景描写は、読み手がそのエピソードをイメージできるよう助けとなる表現です。
「あれした」「これした」という行動の羅列が多すぎると
読み手は「それで?」となってしまい、共感を得にくくなってしまいます。
具体的な情景表現としては、「どのような想いで取り組んだのか」
ということを描写する文章を加えることです。
×「プロジェクト達成のため、3つの計画を立てた。1つ目は・・・。」
〇「このプロジェクトは私たちの大学生活の集大成となるものだった。
そのため、必ず実行し形に残したいと思い、達成のための3つの計画を立てた。」
エピソードに客観性を持たせることで、読み手への説得力が増します。
そこに情景描写を加えることで、読み手に共感してもらえます。
この二つの要素を入れるように意識してみましょう。
3.②の成果
自己PRはアピールポイントですので、必ず強みを発揮した成果が必要です。
ここがなければ、エピソードが具体的に書かれていても自己PRとして成立しません。
成果は、強みが役立った結果どうなったのか、という状態です。
ここは必ず客観的な評価や成果にしてください。
例えば、強みである実行力を活かしてプロジェクトを推進していった結果
そのプロジェクトがどう成功したのか(コンテストで入賞した、チームがこう成長した等)
という具体的な状態や成果をアピールしてエピソードを締めくくるようにしましょう。
NGとしては、自己完結(自己満足)するような表現は避けることです。
例えば以下のような締めくくりは改善の余地ありです。
「メンバーが納得のいくものが完成した」
「問題なく終えることができた」
4.締めくくり
締めくくりは、読み手に「ウチの会社でも活躍してくれそう!」
と思ってもらえる結論にすることを意識しましょう。
エピソードの結論で終わってしまうと、読み手にとって関係のない話になってしまいます。
最終結論で「私の強みは御社でもお役に立てますよ!」ということをアピールすることで
Public Relationsを完成させましょう。
具体的には以下の表現で締めくくると良いです。
「このように私は・・・できます。」
「・・・」の部分は、その会社でも役立てる内容を当てはめます。
ここで気を付けたいのは、冒頭部分の繰り返しにならないようにすることです。
オウム返しは、文章に深みがでません。
また、冒頭部分は簡潔に一言で述べますが、
読み手はその後のエピソードで十分な情報を得ることが出来ていますので
最終結論は少し長めの表現になっても受け止めることができます。
最終結論は、エピソードの要約をするイメージで締めくくると良いです。
例
「私の強みは実行力です。
(エピソード)
このように私は、難しい状況においても簡単に諦めることなく、
できるためには何をすべきかを冷静に考え、目標を達成することができます。」
まとめ
自己PRは就職活動では避けて通れないものです。
そのため、できる限り早めに準備しておくと慌てずにすみます。
まずは1つ、自己PRを完成させましょう。
完成にあたっては、必ず第三者に目を通してもらい
自分の意図が伝わるかを確認してもらってください。
1つ出来たら、2つ目も作成してみましょう。
自己PRは応募先企業によって、求められているものに近い強みをアピールしたほうが良いからです。
1つの強みだけで、どの企業にもアピールするより
相手企業にとってより魅力的な強みを出すほうが書類の通過率も上がるからです。
また、書類が通過し、面接に進んだ際には、他に強みはないのか?
を聞かれることが多いため、その対策にもなります。
武器は複数持っていた方が戦いやすいですよね。
今回は就活の王道である自己PRについて詳しく解説しました。
学生時代力を入れたこととの違いや大枠についての解説はこちらの記事をご参考ください。
就職活動は社会人になるためのトレーニングです。
今日は今日のベストを尽くしましょう!
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